バイオ医薬品の微粒子製剤の水への分散性を、ゼータ電位と平均粒子径から評価した。
下図の異なるpHにおける結果に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
ただし、一次粒子の粒子径はpHにより変化せず、温度は一定とする。
また、粒度分布は一峰性で十分小さく、粒子の凝集は可逆的とする。
(グラフ:横軸pH、左縦軸ゼータ電位(mV、実線)、右縦軸平均粒子径(nm、破線)。ゼータ電位はpH上昇とともに単調に低下し、pH5付近で0付近、pH8以降は-25 mVの破線より下の約-30 mVで一定。平均粒子径はpH4~6付近でピークを持ち、それ以外は小さい値で一定。)
正解を2つ選んでください。
正答1・2
解説
正解は1と2。
pH2ではゼータ電位が約+35 mVと正に大きく帯電しており、粒子は正に帯電している。
ゼータ電位がほぼ0となる等電点付近(pH5付近)では粒子間の静電的反発力が失われるため凝集が最も起こりやすく、平均粒子径のピークもpH5付近に一致している。
pH6付近ではゼータ電位はすでに負に転じておりほぼ中性とはいえず、pH8以上では粒子径はむしろ小さい一定値に戻っており分散が安定していて凝析しているとはいえない。
塩の添加は表面電荷を遮蔽(電気二重層を圧縮)して静電的反発を弱めるため、一般に分散性はむしろ悪化する方向に働く。