抗悪性腫瘍薬であるイリノテカンはプロドラッグである。
この薬物の製剤と代謝に関する以下の問に答えよ。
イリノテカン塩酸塩水和物を有効成分とするオニバイド点滴静注に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
なお、本製剤は以下の添加物を含む。
添加物
1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、コレステロール、
N-(カルボニル-メトキシポリエチレングリコール-2000)-1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミンナトリウム塩、
4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸
正解を2つ選んでください。
正答2・4
解説
正解は2と4。
オニバイド(イリノテカンリポソーム注射剤)は添加物にリン脂質・コレステロールとPEG修飾リン脂質を含み、イリノテカンをリポソーム内に封入した上でPEGにより表面修飾したステルスリポソーム製剤である。
PEGによる表面修飾は細網内皮系(RES)によるオプソニン化・貪食を回避し、血中滞留性を高めて腫瘍への集積(EPR効果)を可能にする。
単なるポリエチレングリコール誘導体による可溶化製剤ではなくリポソーム製剤であり、腫瘍への集積は特異的リガンドを介した能動的ターゲティングではなく血管透過性亢進を利用した受動的ターゲティング(EPR効果)による。
製剤中の粒子径はμmオーダーではなくナノメートル(約100 nm程度)オーダーである。