下図はイトラコナゾールカプセル200 mgを健常人男性(21~28歳)12名に経口投与した際の血中濃度(平均値)の時間推移を示す。
イトラコナゾールの最高血中濃度はファモチジンとともに服用した場合、53%に減少した。
イトラコナゾールの吸収過程におけるファモチジンとの相互作用及びその回避法に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
(グラフ:横軸は時間(h)(1, 3, 6, 9, 24, 48)、縦軸は血中イトラコナゾール濃度(μg/mL)。○=イトラコナゾールカプセルを水で服用、●=イトラコナゾールカプセルをファモチジン錠(40 mg)とともに水で服用)
正解を2つ選んでください。
正答3・5
解説
正解は3と5。
図のとおりファモチジン併用によりイトラコナゾールの血中濃度が明らかに低下している。
イトラコナゾールは弱塩基性薬物であり、そのカプセル製剤は胃内が酸性であるほどイオン形の割合が増して溶解しやすいが、H2遮断薬ファモチジンにより胃内pHが上昇すると溶解性が低下し吸収が減少する。
回避策としては、胃内pHに依存せず崩壊・可溶化される経口液剤(シクロデキストリン製剤)へ変更することで吸収低下を防げる。
難溶性キレート形成やP糖タンパク質を介した分泌阻害はこの相互作用の機序ではなく、あくまで胃内pH上昇による溶解性低下が本質である。
オメプラゾールもファモチジンと同様に胃酸分泌を抑制しpHを上昇させるため、代替薬としては不適切である。