日本薬局方収載医薬品ジルチアゼムは、化合物Aから化合物Bを経て合成される。
次の記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
(図:化合物A(2-アミノフェニルチオ基とp-メトキシフェニル基が結合した炭素の隣に水酸基をもつプロパン酸メチルエステル、立体配置をくさび形・破線で表示。水酸基の酸素にア、エステルのカルボニル酸素にイ、エステルのメトキシ基の酸素にウのラベル)、化合物B(化合物Aが環化した1,5-ベンゾチアゼピン-4-オン骨格、3位にOH基)、ジルチアゼム(化合物Bの3位OHがアセチル化され、N位にジメチルアミノエチル基が置換した構造。ラクタムのカルボニル酸素にエ、3位のアセチルオキシのエーテル型酸素にオ、アセチル基のカルボニル酸素にカのラベル)の3つの化学構造式。テキスト化困難なため図を参照。)
正解を2つ選んでください。
正答1・2
解説
正解は1と2。
化合物Aのアニリンのアミノ基がエステルのカルボニル炭素を分子内求核攻撃し、メトキシ基(酸素ウ)がメタノールとして脱離してラクタム(化合物B)が生成する分子内アミド化(求核アシル置換)である(転位反応ではないため5は誤り)。
したがって酸素ウはメタノールとして系外に出るためジルチアゼム分子内には存在しない。
化合物Bのラクタムカルボニル酸素(ジルチアゼムのエ)はエステルのカルボニル酸素イに由来する。
ジルチアゼムの3位はアセチル化されており、そのエーテル型酸素オは化合物Aの水酸基アに由来し、アセチル基のカルボニル酸素カは新たに導入された酸素であり水酸基アに由来しない。