問344 53歳男性。
入院中に発症した頻脈性不整脈に対して以下の処方が開始となった。
(処方)
シベンゾリンコハク酸塩錠100 mg 1回1錠(1日3錠)
1日3回 朝昼夕食後 4日分
4日後、朝服用して2時間後に血中濃度を測定すると920 ng/mLとなっていた(目標域:800 ng/mL以下)。
なお、患者のeGFRは30 mL/min/1.73 m^2であり、肝機能値は正常範囲内であった。
この症例に対する薬剤師が医師に行う提案として、適切でないのはどれか。
1つ選べ。
正答5
解説
正解は5。
シベンゾリンは腎排泄型のNaチャネル遮断薬(クラスIa抗不整脈薬)であり、腎機能低下例(eGFR 30)では血中濃度が蓄積しやすく、心伝導障害(PQ延長・QRS幅増大)、徐脈・血圧低下に加え、インスリン分泌促進作用による低血糖という特徴的な中毒症状を来しうるため、脈拍・血圧・心電図・血糖のモニタリングと腎機能に応じた減量提案はいずれも適切である。
過量投与時に5%ブドウ糖液とフロセミドで対応するという方法は本剤の中毒に対する確立された対処法ではなく適切でない。