次の反応と生成物に関する記述のうち、正しいのはどれか。
1つ選べ。
(下図を参照:2-メルカプトメチル-5-メチルイミダゾール誘導体(H-イミダゾール環-CH2-S-CH2CH2-NH2)が、N-シアノ-S,S-ジメチルジチオイミノカーボナート(H3CS-C(=N-CN)-SCH3)と反応し、破線で囲んだ部分構造a(イミダゾール環+S+エチレン+NH部分)と部分構造b(SCH3基のみ)を含む中間体を生成する。続いてCH3NH2と反応し、部分構造c(=N-CN基とNH-CH3基を含むグアニジン誘導体部分)を含む生成物(シメチジン)を与える。)
正答2
解説
正解は2。
この合成は二段階のグアニジン化反応で、いずれの段階も部分構造bのSCH3が脱離基として置換される。
脱離するSCH3の共役酸(メタンチオール)のpKa(約10.3)は、部分構造a側が脱離して生じるアミドアニオンの共役酸(アミンのN-H、pKaは20をはるかに超える)よりはるかに小さく、より弱塩基で安定な脱離基となるためSCH3が優先的に脱離し反応が一方向に進む。
なおイミダゾールはピリジンより強塩基、CH3NH2は求核剤として作用し、シアノ基は強い電子求引性基でグアニジン部分cの塩基性をむしろ低下させる。