58歳男性。
5年前より健康診断にて高血圧症を指摘されていたが放置していた。
1年前には心肥大も指摘され、その頃から労作時に呼吸が苦しくなるようになった。
ある日、発作性夜間呼吸困難のため、緊急入院した。
入院時に浮腫が認められ、胸部レントゲンで、心肥大の増悪と肺うっ血像が認められた。
この患者に対して、症状の改善や心臓への負荷を軽減するため、作用機序の異なる2つの薬物が治療薬の候補となった。
それぞれの主な作用点と作用、主な細胞内の反応、前負荷及び後負荷に及ぼす影響の組合せのうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
(表:主な作用点と作用/主な細胞内の反応/前負荷/後負荷)
正解を2つ選んでください。
正答2・5
解説
正解は2と5。
心不全の前負荷・後負荷軽減薬として、カルペリチド(hANP)はナトリウム利尿ペプチド受容体(膜結合型グアニル酸シクラーゼ共役型)を刺激しcGMPを増加させて静脈拡張(前負荷軽減)と動脈拡張(後負荷軽減)をもたらす。
硝酸薬やニトロプルシドはNOを介して可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化しcGMPを増加させることで同様に静脈・動脈を拡張し前負荷・後負荷をともに軽減する。
ジギタリスはNa^+,K^+-ATPase阻害により細胞内Na^+ひいてはCa^2+濃度を上昇させ陽性変力作用を示す薬でありK^+濃度上昇が主反応ではない。
PDE III阻害薬はcAMPの分解を抑制してcAMPを増加させる薬でありcGMPではない。