79歳女性。
この3年間、心不全(NYHA III度)に対して同一の薬剤で薬物治療を行ってきた。
この度、体動時の息切れがひどくなり、精査加療のために入院となった。
検査の結果、体液貯留と浮腫の増悪が認められた。
カンファレンスで薬物治療が再検討され、新たに1つの薬剤が追加となった。
検討後の処方内容は以下のとおりである。
(処方)
フロセミド錠40 mg 1回2錠(1日2錠)
スピロノラクトン錠25 mg 1回2錠(1日2錠)
トルバプタン錠15 mg 1回1錠(1日1錠)
ロサルタンK錠25 mg 1回2錠(1日2錠)
ワルファリンK錠1 mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 7日分
カルベジロール錠2.5 mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 7日分
この患者の背景から新たに追加された薬物の作用機序を踏まえ、前問の検査値を測定する理由として適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1。
トルバプタンは集合管主細胞のバソプレシンV2受容体を選択的に遮断し、アクアポリン2を介した水の再吸収を抑制する。
電解質の排泄を伴わない水利尿であるため、急激な血清ナトリウム濃度の上昇(高ナトリウム血症)を来す可能性があり、投与開始後は頻回の血清ナトリウム測定が必要となる。
他の選択肢はスピロノラクトンやロサルタン、フロセミド、ワルファリンの機序であり本設問の対象薬とは異なる。