コーティングを施した固形製剤の溶出性を調べたところ、下図の結果が得られた。
この薬物溶出を示す製剤として最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
ただし、薬物の溶解度は試験液のpHに依存せず、薬物と添加剤の相互作用はないものとする。
(図:横軸溶出時間(分、0〜120)、縦軸溶出率(%、0〜100)。試験液pH1.2(白丸)とpH6.0(黒丸)はいずれも120分を通して溶出率がほぼ0〜数%のまま推移する。pH7.0(三角)は0〜20分はほぼ0%だが、30分から急激に立ち上がり、40分で約30%、50分で約67%、60分で約88%、75分で約96%、90分で約99%、120分でも約98%とほぼ100%に達する。)
正答3
解説
正解は3。
図ではpH1.2及びpH6.0では120分間ほとんど溶出せず、pH7.0でのみ約30分から急激な溶出が始まっている。
これは腸溶性コーティング剤の中でもより高いpHで溶解するメタクリル酸コポリマーS(pH7以上で溶解)を素錠にコーティングした製剤の挙動と一致する。
ヒプロメロースフタル酸エステルの被膜はpH5〜5.5付近から溶解するためpH6.0でも溶出し、水溶性のヒプロメロース被膜は試験液のpHによらず溶解するためpH1.2から溶出してしまい、内核をコーティングし外側に即放性層を持つ製剤では初期からの溶出が見られ、いずれも図の挙動とは合わない。