83歳男性。
高齢者介護施設に入所しているが、肺炎のため入院となった。
入院時、仙骨部に褥瘡が認められたことから、褥瘡ケアチームが対応した。
感染の可能性がある黄色の浸出液が多かったため、精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏を滅菌ガーゼに塗布し、創部への貼付処置をした。
1週間後、褥瘡の診断を行ったところ、黄色の浸出液はなくなり、一部が黒色化した壊死組織と褥瘡部分の両方に乾燥傾向が認められた。
軟膏剤やクリーム剤は流体としての性質をもつ。
図は流体におけるせん断応力(S)とせん断速度(D)の関係を表したグラフである。
次の記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答1・3
解説
軟膏やクリームなど半固形製剤の流動特性を表すD(せん断速度)-S(せん断応力)線図の問題。
正解は1と3。
①は原点を通る直線でニュートン流体を表し、傾きの逆数(D/Sの逆数)がその粘度に相当する。
③は低せん断域で急に立ち上がった後に伸びが鈍化する曲線で、せん断速度の増大とともに見かけの粘度が増すダイラタント(せん断増粘)流体を示し、50%以上の高濃度デンプン水性懸濁液が代表例である。
②は下に凸の曲線で、せん断応力の増大とともに見かけの粘度が低下する擬塑性(準粘性)流動を表し、④は原点から立ち上がった後せん断応力を上げてもせん断速度が増えなくなる曲線である。
精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏やスルファジアジン銀クリームのような半固形製剤は降伏値をもつ塑性流動を示し、原点を通る②・④のいずれにも当たらないため選択肢2・4はともに誤り。
⑤は原点を通らずS軸上に降伏値をもつ直線でビンガム塑性流動を表し、時間依存性のチキソトロピーを表す曲線ではない。