図は、1955年から2015年までの全悪性新生物及び部位別にみた悪性新生物の年齢調整死亡率の年次推移を示したものである。
A〜Fは、乳房、肺(気管、気管支及び肺)、胃、肝臓、大腸及び子宮のいずれかに対応している。
これらの年次推移に関する記述のうち、適切なのはどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答1・3
解説
正解は1と3。
Aは一貫して低下し続けている胃がんであり、内視鏡等による早期発見の普及や、食塩摂取量の減少といった食生活の変化に加え、上下水道の整備など衛生環境の改善に伴うヘリコバクター・ピロリ感染率の低下がその主な要因と考えられる。
Cは1990年代後半まで上昇を続けた大腸がんであり、食物繊維摂取の減少や脂肪摂取の増加といった食生活の欧米化がその一因と考えられる。
Bは主に喫煙を主要因とする肺がんであり、飲酒やウイルス感染との関連が強いのはむしろ肝臓がん(D)であるため選択肢2は誤り。
女性のみに見られるEは子宮がんであるが、その死亡率低下は主に細胞診(がん検診)の普及によるものであり、HPVワクチンの定期接種は近年開始されたものでグラフの長期的な低下傾向を説明する主要因とはいえないため選択肢4は誤り。
近年、悪性新生物の年齢調整死亡率は男女とも低下しているが、高齢化の進行により粗死亡率はむしろ上昇しており両者は同様の傾向を示していないため選択肢5も誤り。