未知タンパク質Xを分離精製し、その特性を解析した。
タンパク質Xを含む細胞抽出液を試料アとする。
試料アにSDSと2-メルカプトエタノールを添加して前処理したものを試料イとする。
精製したタンパク質X溶液を試料ウとする。
精製したタンパク質Xは単量体で酵素活性をもち、その活性発現には補因子を必要としないことが判明した。
次に、タンパク質Xに対する1種類のモノクローナル抗体(anti-X)をマウスを用いて作製した。
タンパク質Xの酵素活性、抗体作製及び細胞内局在の解析に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
ただし、精製の過程で酵素活性が失われることはなかった。
*比活性:試料中のタンパク質の単位重量当たりの酵素活性
正解を2つ選んでください。
正答2・3
解説
正解は2と3。
精製が進み夾雑タンパク質が除かれるほど、単位タンパク質量あたりの酵素活性(比活性)は高くなるため、精製されたタンパク質X溶液(試料ウ)の比活性は粗抽出液(試料ア)よりも高い。
モノクローナル抗体を作製するハイブリドーマは、抗原で免疫したマウスの脾臓由来の抗体産生B細胞と、無限増殖能を持つマウス骨髄腫細胞(ミエローマ細胞)を融合させて作製する。
試料イはSDSと2-メルカプトエタノールでタンパク質を変性させた試料であり高次構造が失われて酵素活性も失われるため選択肢1は誤り。
モノクローナル抗体は単一のB細胞クローン由来であり認識するエピトープは1種類のみであるため選択肢4は誤り。
ウエスタンブロット法は変性・可溶化した試料中のタンパク質の存在や分子量を検出する手法であり細胞内の空間的な局在情報は失われるため選択肢5も誤り。