天然物A〜Eの生合成に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
A:3,5-ジヒドロキシフェニル基と4-ヒドロキシフェニル基が、トランス配置の炭素-炭素二重結合(-CH=CH-)で連結した構造
B:クロモン(ベンゾ-4H-ピラン-4-オン)骨格の7位に水酸基、3位に4-ヒドロキシフェニル基が結合した構造
C:アントラキノン(9,10-ジオキソアントラセン)骨格に、2個のカルボニルにそれぞれ隣接する水酸基2個と、もう1個の水酸基、及びメチル基1個が置換した構造
D:隣り合う2個の水酸基をもつベンゼン環に、トランス配置の-CH=CH-CO2H側鎖が結合した構造
E:6位・7位にメトキシ基をもつイソキノリン環の1位に、3,4-ジメトキシベンジル基が結合した構造
正解を2つ選んでください。
正答1・4
解説
正解は1と4。
レスベラトロール(A)は、桂皮酸由来のフェニルプロパノイド部分(シキミ酸経路)と3分子のマロニルCoAが縮合して生じるもう一方の芳香環部分(酢酸-マロン酸経路)が結合したスチルベン骨格であり、両経路の複合により生合成される。
カフェ酸(D)はフェニルアラニンから桂皮酸を経て水酸化されて生じる典型的なシキミ酸経路(フェニルプロパノイド経路)の産物である。
イソフラボン(B)はシキミ酸経路と酢酸-マロン酸経路の複合で生合成されイソプレノイド経路は関与しないため選択肢2は誤り。
アントラキノン(C)のこの骨格はポリケチド経路(酢酸-マロン酸経路)のみで生合成されるため選択肢3は誤り。
パパベリン(E)はチロシン由来のベンジルイソキノリンアルカロイドであり、トリプトファン由来のアミノ酸経路でもイソプレノイド経路でもないため選択肢5も誤り。