下式に示した、光学的に純粋な化合物Aと水とのS_N1反応に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
化合物A:H3Cと臭素(くさび形)とエチル基(CH2CH3)とイソプロピル基(CHCH3-CH3)が結合した第三級炭素(不斉炭素)+H2O →(S_N1反応)→
正解を2つ選んでください。
正答4・5
解説
正解は4と5。
この反応はSN1機構で進行するため、律速段階は基質Aのみが関与する一段階の解離(C-Br結合のヘテロリシス)でありカルボカチオン中間体(第三級カルボカチオン)を経由する。
生成したカルボカチオンは平面構造をとり、水はその求核剤として上下両面から攻撃する。
CIP順位はBr>イソプロピル基>エチル基>メチル基の順であり、図の立体配置を優先順位に従って判定すると実際にはS配置であるため、選択肢1の(R)-3-bromo-3,4-dimethylpentaneという命名は誤り。
カルボカチオン中間体は平面構造のため水はその両面からほぼ等確率で攻撃しラセミ化を伴うため、アルコールは光学的に純粋にならず選択肢2は誤り。
SN1反応の速度は基質の解離のみに依存する一次反応であり水の濃度には依存しないため選択肢3も誤り。