正解を2つ選んでください。
正答3・5
解説
正解は3と5。
オルトトルイジン(2-メチルアニリン)とベンジジンはいずれも染料工業などで用いられてきた芳香族アミンであり、生体内でN-水酸化(CYP450によるN-ヒドロキシル化)を受けた後、N-O結合のヘテロリシス(不均等開裂)を経てニトレニウムイオン等の求電子性中間体を生じ、膀胱粘膜のDNAに結合して膀胱がんの原因となることが知られる古典的な職業性発がん物質である。
選択肢1のトリプトファン由来のヘテロサイクリックアミン(Trp-P-1)は加熱調理により生成する変異原物質であり、N-ニトロソジメチルアミンは主に肝発がん性を示すニトロソアミンであり、いずれも染料工業・膀胱がんの文脈とは異なる。
選択肢4は4位に水酸基をもつN,N-ジメチルトリプタミン型のインドールアルキルアミン(幻覚性物質のシロシン)で、窒素が芳香環に直接結合していない脂肪族アミンであるため、芳香族アミンのN-水酸化を経る代謝的活性化の対象とはならず、染料などの工業原料でもない。