第52回 通関士試験 問84
次の記述は、関税暫定措置法第 8 条の 2 に規定する特恵関税に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。 一つを選び、その番号をマークしなさい。 なお、正しい記述がない場合には、 「0」をマークしなさい。
正答1
解説
正しいものは1。 1は正しく、EPA(マレーシア協定)で関税の譲許がある原産品については、協定税率が特恵税率を超える場合を除き特恵関税の便益を与えない(税率調整)。 2は誤り。 原産地証明書は輸出者等の申告に基づき発給されるのであり『輸入者の申告に基づき』は誤り。 3は誤り。 非原産国経由でも積替え等運送上の理由があれば便益を受けられ、『20万円以下又は特例申告貨物に限り』は誤り。 4は誤り。 原産地証明書の1年要件は輸入申告の際を基準とし『輸入の許可の日において』は誤り。 5は誤り。 特恵受益国は当該国の希望等を踏まえ政令で定めるもので『希望の有無にかかわらず』は誤り。 公式正答(1)と一致。法改正による注意
正答と採点は出題当時の正解によります。
肢1は、現行の制度では正しい記述ではありません。マレーシアは2019年4月1日に特恵受益国から除外(全面卒業)されたため、現在はマレーシアを原産地とする物品には、協定税率と特恵税率のどちらが高いかにかかわらず、特恵関税の便益は与えられません。経済連携協定で関税の譲許がある物品を特恵関税の対象外とする規定(協定税率が特恵税率を超える場合を除く)は、現在は一般特恵受益国を原産地とする物品だけに適用されます。肢2〜5は現行の制度でも誤りなので、現行の制度では正しい記述はなく、正解は「正しい記述はない」(肢6)になります。 根拠:関税暫定措置法施行令第25条第3項・第4項(マレーシアの特恵受益国からの除外は2019年4月1日) (2026年10月時点の法令による)