管理受託契約重要事項説明に関する次の記述のうち、不適切なものはいくつあるか。
ア 賃貸住宅管理業者の従業者が、管理受託契約の相手方に対して従業者証明書を提示せずに管理受託契約重要事項説明を行う場合、説明を受けた相手方が、説明者は当該賃貸住宅管理業者の従業者であることを知っていたような事情がない限り、管理受託契約重要事項説明が行われたとは認められない。
イ 賃貸住宅管理業者の業務管理者でない従業者が、管理受託契約の相手方に対して管理受託契約重要事項説明を行う場合、業務管理者の管理及び監督の下に行われるものでなければならない。
ウ 賃貸住宅管理業者が管理受託契約の報酬の変更をするに当たり、説明を受けようとする者の承諾があれば、その変更に係る管理受託契約重要事項説明を行った後、期間を置かずに変更契約を締結できる。
正答2
解説
正解は2です。
この問題は、管理受託契約重要事項説明の方法と、説明から契約締結までの期間を問うています。
不適切な記述の数を答えるので、【記述別解説】の○×は記述そのものの適否を表します。
【記述別解説】
ア:× 従業者証明書を提示しなかったことだけで、重要事項説明が無効になるわけではありません。
従業者証明書の提示は、委託者その他の関係者から請求があったときに義務付けられるものです(賃貸住宅管理業法17条2項)。
提示は重要事項説明の有効要件ではないため、提示がなくても説明が行われなかったことにはなりません。
イ:○ 業務管理者でない従業者が説明する場合は、業務管理者の管理・監督の下で行う必要があります。
説明者を業務管理者に限る規定はありません。
ただし国土交通省の解釈では、説明は業務管理者の管理及び監督の下で行うものとされています。
ウ:○ 変更契約の場合、相手方が承諾すれば、説明後に期間を置かずに締結できます。
新規の契約では、説明から締結まで1週間程度の期間を置くことが望ましいとされています。
一方、変更契約では、説明を受ける者が承諾すれば期間を置かなくても差し支えないとされています(解釈・運用の考え方)。
不適切な記述はアの1つなので、正解は2(1つ)です。
【ポイント】
従業者証明書は「携帯義務」と「請求があったときの提示義務」であり、重要事項説明の有効要件ではありません。
重要事項説明の際に宅地建物取引士証の提示が必ず求められる宅建業法との違いに注意しましょう。