次の文で示す症例の確定診断のために最も重要な検査はどれか。
「25 歳の男性。10 日前に上気道炎に罹患、 3 日前から両下肢の粗大筋力が低下、後に両上肢へと進展した。」
正答2
解説
正解は2です。
症例の経過から疾患を推定し、確定診断に必要な検査を選ぶ問題です。
「10日前に上気道炎」という先行感染、「3日前から両下肢の筋力低下」という急性発症、「後に両上肢へ進展」という上行性の経過が手がかりです。
これらはギラン・バレー症候群に典型的です。
【選択肢別解説】
1:× 頸椎MRI検査は、頸髄症など頸髄の病変を調べる検査です。
頸髄の病変なら上肢から症状が出ることが多く、先行感染後に下肢から上行する経過には合いません。
2:○ 末梢神経伝導速度検査で、伝導速度の低下や伝導ブロックなど末梢神経の障害を確認できます。
ギラン・バレー症候群の診断に最も重要な検査で、髄液の蛋白細胞解離もあわせて確認します。
3:× 血中CK値測定は、多発性筋炎や筋ジストロフィーなど筋肉の病気で上昇をみる検査です。
ギラン・バレー症候群は末梢神経の病気なので、CK値は確定診断に役立ちません。
4:× 遺伝子検査は、筋ジストロフィーなど遺伝性疾患の診断に用います。
先行感染後に急性に起こる本症例は遺伝性疾患ではありません。
【ポイント】
ギラン・バレー症候群は、先行感染の1〜3週後に、左右対称の弛緩性麻痺が下肢から上行し、腱反射が消失する病気です。
先行感染としてはカンピロバクター腸炎や上気道炎が知られています。