「78歳の女性。主訴は疲労感。最近、疲れやすく、動くのが面倒になった。意欲が低下し、食欲も減退している。病院ではサルコペニアと言われた。」
本症例の病証で最もみられる脈状はどれか。
正答3
解説
正解は3です。
同じ症例について、東洋医学的な病証と、それに伴う脈状を問う問題です。
疲れやすさ、動くのがおっくうなこと、意欲低下、食欲減退は、脾の運化が衰えて気が十分につくられない脾気虚の所見です。
脾気虚では、ゆったりとして力の弱い緩脈がみられやすいとされます。
【選択肢別解説】
1:× 滑脈は玉が転がるようになめらかな脈で、痰湿や食滞、妊娠などでみられます。
気の不足による虚証の脈ではありません。
2:× 結脈は遅い脈の途中で不規則に止まる脈で、寒や痰、瘀血による気血の滞りなどでみられます。
本症例の脾気虚の脈としては合いません。
3:○ 緩脈は1呼吸に4拍ほどでゆったりと打つ脈で、病的には脾胃の虚弱や湿を示します。
脾気虚による倦怠感と食欲低下をもつ本症例に最もみられやすい脈です。
4:× 弦脈は琴の弦に触れるように張った脈で、肝胆の病や痛み、気滞を示します。
本症例にはいらいらや痛みなど肝の所見がありません。
【ポイント】
脈状と主な病態は、緩脈が脾虚と湿、弦脈が肝、滑脈が痰湿、濇脈が瘀血と対応させて覚えます。
脾は四肢と肌肉を主るため、脾気虚では疲れやすさや筋力の低下が現れます。