次の文で示す病証に対して治療すべき足の経脈・経筋として最も適切なのはどれか。
「26 歳の男性。主訴は膝の痛み。 4 日前に宴会で食べ過ぎた。その後、背中の張り感やだるさとともに、趣味のバスケットボールでジャンプしたときに膝に痛みを自覚する。舌中央部に黄厚膩苔がある。」
正答3
解説
正解は3です。
食べ過ぎの後に起きた膝の痛みについて、病因と痛む部位から治療すべき経脈・経筋を選ぶ問題です。
暴飲暴食は胃を傷り、舌の中央(脾胃の部位)の黄厚膩苔は胃の湿熱や食滞を示します。
足の陽明経筋は膝の前面を通り、さらに脇を巡って脊に属するとされます。
そのため、ジャンプ時の膝の痛みと背中の張りの両方を説明できます。
【選択肢別解説】
1:× 足の太陰経は脾経で、膝や下腿の内側を通ります。
本症例は胃の湿熱という実証が主体であり、膝の前面の痛みとも部位が合いません。
2:× 足の厥陰経は肝経で、膝や大腿の内側を通ります。
情志の失調などの所見がなく、病因と部位のどちらも合いません。
3:○ 足の陽明経は胃経で、大腿前面から膝の前面を下り、経筋は脇を巡って脊に属します。
胃の湿熱という病因と、膝前面の痛み・背中の張りという部位の両方が一致します。
4:× 足の少陽経は胆経で、大腿や膝の外側を通ります。
口苦や脇痛などの胆の所見がなく、本症例とは合いません。
【ポイント】
舌は先端が心肺、中央が脾胃、両辺が肝胆、根元が腎を反映するとされます。
ジャンプで痛むのは膝前面の大腿四頭筋や膝蓋腱の部位で、足の陽明経筋の走行と一致します。