次の文で示す症例について、問題137、問題138の問いに答えよ。
「23歳の女性。体操の選手で運動性無月経がみられる。東洋医学的所見では顔色は白く、肌につやがない。舌は淡白、脈は細。」
本症例の無月経の原因で適切なのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
女性アスリートにみられる運動性無月経の主な原因を問う問題です。
激しい運動を続ける女性アスリートでは、利用可能エネルギー不足、無月経、骨粗鬆症が「女性アスリートの三主徴」とされます。
このうち出発点となるのが、運動による消費に食事による摂取が追いつかないエネルギー不足です。
【選択肢別解説】
1:× 貧血は女性アスリートに多くみられますが、運動性無月経の主な原因ではありません。
無月経の中心的な原因は、エネルギー不足による視床下部の機能低下です。
2:○ 利用できるエネルギーが不足すると、視床下部からの性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)の分泌が低下します。
その結果、下垂体と卵巣の働きが落ちてエストロゲンが減り、月経が止まります。
これが運動性無月経の主な原因です。
3:× プロゲステロン不足は黄体機能不全の状態で、月経周期の乱れや不妊の原因になります。
運動性無月経は視床下部性の無月経で、プロゲステロン不足が主因ではありません。
4:× 高プロラクチン血症は、乳汁の分泌や無月経を起こします。
主な原因は下垂体腺腫や薬剤で、運動性無月経の原因ではありません。
【ポイント】
運動性無月経は視床下部性無月経で、エストロゲンの低下から骨密度の低下(疲労骨折)につながります。
対策の基本は、運動量に見合った食事でエネルギー不足を解消することです。