次の文で示す症例で行った検査法はどれか。
「55歳の男性。最近、耳の聞こえが悪くなり来院した。音叉を鳴らし、その把持部を乳様突起に当て、音が聞こえなくなった後、外耳孔近くで音叉の音を聞かせた。」
正答1
解説
正解は1です。
音叉を用いる聴力検査の手順を問う問題です。
乳様突起に当てた音叉の音(骨導)が聞こえなくなった後、外耳孔の近くで音(気導)を聞かせています。
これは骨導と気導の聞こえる時間を、同じ耳で比べる検査です。
【選択肢別解説】
1:○ リンネ検査は、同じ耳の骨導と気導を比べる検査です。
正常では気導の方が長く聞こえ、骨導が消えた後も外耳孔の前で音が聞こえます。
伝音難聴では骨導の方が長く聞こえるため、難聴の種類の鑑別に役立ちます。
2:× ロンベルグ検査は、閉眼で立位を保てるかをみる検査です。
深部感覚や平衡機能の障害を調べるもので、聴力の検査ではありません。
3:× ビング検査は、骨導音を聞かせながら外耳道を指でふさいだり開けたりする検査です。
外耳道の閉鎖で骨導音が強まるかをみるもので、記述の手順とは異なります。
4:× ウェーバー検査は、音叉を前額部や頭頂部の正中に当てる検査です。
左右どちらの耳に音が偏って聞こえるかをみるもので、記述の手順とは異なります。
【ポイント】
リンネ検査は「一側の耳で骨導と気導を比べる」、ウェーバー検査は「正中に当てて左右を比べる」と区別します。
伝音難聴ではウェーバー検査で患側に偏り、感音難聴では健側に偏ります。