正答3
解説
正解は3です。
精神分析の概念である転移について問う問題です。
転移とは、患者が過去の重要な人物(親など)に向けていた感情を、治療者に向けることです。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
患者の転移を受けて、治療者の側にも患者に対する感情が生じることがあり、これを逆転移といいます。
2:× 正しい記述です。
転移によって生じた感情を言葉にせず、遅刻や治療の中断、治療者への接近などの行動で表すことがあり、これを行動化といいます。
3:○ 誤った記述です。
心理治療の目的は、陽性転移を起こさせることではありません。
転移は治療の中で生じるものであり、それを取り上げて理解することで、患者が自分の葛藤に気づき、それを解決していくことが目的です。
4:× 正しい記述です。
転移を解釈して患者に伝えると、患者は過去の対人関係のパターンや無意識の葛藤に気づき、葛藤の解消につながります。
5:× 正しい記述です。
患者が治療者に好意・信頼・愛情などを向けるのが陽性転移、敵意や不信を向けるのが陰性転移です。
【ポイント】
転移は患者から治療者へ、逆転移は治療者から患者へ向かう感情です。
作業療法の場面でも、対象者が作業療法士に強い感情を向けることがあり、転移を理解しておくことは大切です。