28 歳の男性。
営業職。
上司からのハラスメントでうつ状態になり、退職して1 か月の入院治療を受けた。
退院後、就労準備を目的とした外来作業療法が指示された。
導入時評価では、無気力ながらも対人関係は良好で、高い作業能力が認められるが、就労に対し強い不安を訴えた。
この時点の外来作業療法で優先すべきなのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
ハラスメントを契機としたうつ状態から回復しつつある患者の、外来作業療法で優先すべき内容を問う問題です。
本例は対人関係が良好で作業能力も高い一方、就労に対して強い不安を訴えています。
不安の背景には、再び同じ状態になるのではないかという再発への心配があると考えられます。
【選択肢別解説】
1:○ 再発防止プランでは、発症に至った経緯やストレス、調子が崩れるときの初期の兆し、そのときの対処法や相談先を本人と一緒に整理します。
具体的な備えができることで就労への不安が和らぎ、再発を防ぎながら就労に向けて準備できます。
2:× 社会生活技能訓練(SST)は対人技能の向上を目的とする方法です。
本例は対人関係が良好なので、優先度は高くありません。
3:× 就労移行支援事業所の利用は就労準備の選択肢の一つですが、強い不安を抱えた導入期に紹介を急ぐ段階ではありません。
まず不安への対処と再発防止の備えを整えます。
4:× 認知リハビリテーションは、注意や記憶などの認知機能障害がある人に行う方法です。
本例は高い作業能力が認められており、適応がありません。
5:× 本例は作業能力が高く、単純な軽作業では能力に見合わず、意欲や自己評価を下げるおそれがあります。
【ポイント】
うつ病からの就労支援では、作業能力だけでなく、再発への不安やストレスへの対処を整えることが重要です。
再発の兆しと対処法を本人が言葉にして共有しておくことが、安定した就労につながります。