正答3
解説
正解は3です。
手根管症候群による正中神経低位麻痺では、母指球筋(短母指外転筋・母指対立筋)が麻痺します。
母指が手掌面に並んだ猿手となるため、母指を対立位に保つ短対立装具が基本になります。
【選択肢別解説】
1:× 母指の指腹まで覆うと IP 関節の動きと指腹の感覚入力を妨げます。
母指は MP 関節付近までの支持で十分で、IP 関節は自由にします。
2:× 手背で中手骨頭部を圧迫する構造は不要です。
骨突出部への圧迫は皮膚トラブルや疼痛の原因になります。
3:○ 母指を示指と向き合う対立位に保持すると、つまみ動作が可能になります。
母指内転拘縮の予防にもなるため、最も適切です。
4:× 低位麻痺では手関節の筋は保たれており、前腕まで長く固定する必要はありません。
短対立装具は手部のみで作製します。
5:× 遠位端が MP 関節の掌側を覆うと、Ⅱ〜Ⅴ指の屈曲が妨げられます。
遠位端は遠位手掌皮線より近位にとどめます。
【ポイント】
正中神経低位麻痺は短対立装具、高位麻痺は前腕部まで含む長対立装具が目安です。