正答4
解説
正解は4です。
手をついて転倒した高齢者の手関節部の骨折を、エックス線像から見分ける問題です。
図の側面像では、橈骨の遠位端で骨折した骨片が手背側へずれて傾いています。
正面像でも、手根骨や中手骨ではなく橈骨の遠位端に骨折がみられます。
手掌をついて転倒し、橈骨遠位骨片が背側へ転位する骨折はColles骨折です。
【選択肢別解説】
1:× Barton骨折は、橈骨遠位端の関節面を含む骨折に手根骨の脱臼を伴うものです。
図では関節面の一部が手根骨ごとずれる所見ではなく、遠位骨片全体が背側に転位しているため該当しません。
2:× Bennett骨折は、第1中手骨基部の関節内骨折に母指CM関節(手根中手関節)の脱臼を伴うものです。
図の骨折部位は母指の付け根ではなく橈骨遠位端です。
3:× Boxer's骨折は、拳で物をなぐったときに起こる第5中手骨頸部の骨折です。
図では中手骨に骨折はみられません。
4:○ Colles骨折は、手掌をついて転倒したときに起こる橈骨遠位端骨折です。
遠位骨片が背側へ転位し、側面からみるとフォーク状変形を示します。
60歳の転倒という受傷機転と、図の背側転位の所見に一致します。
5:× Rolando骨折は、第1中手骨基部のY字型またはT字型の粉砕骨折です。
骨折部位は橈骨ではなく母指の中手骨です。
【ポイント】
橈骨遠位端骨折は、遠位骨片が背側へずれるColles骨折と、掌側へずれるSmith骨折を対で覚えます。
骨粗鬆症のある中高年者に多く、合併症として正中神経障害や長母指伸筋腱断裂、複合性局所疼痛症候群(CRPS)が知られています。