45 歳の男性。
2 週前に下痢症状があった。
2 日前から両下肢に力が入りにくくなり、病院を受診し、Guillain‑Barré 症候群と診断された。
意識は清明で、言語機能、認知機能に問題はなかった。
四肢の腱反射は低下し、感覚障害を認め入院となった。
入院後、上下肢筋力が低下し、座位や食事動作が困難となり、水を飲むときにむせるようになった。
入院 5 日目の時点で行わないのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
この問題は行わないものを選ぶので、○ が答え(行わない対応)です。
Guillain-Barré 症候群は、先行感染の後に急速に進む末梢神経障害です。
入院5日目は筋力低下が進行している急性期で、嚥下障害も出始めています。
【選択肢別解説】
1:× 水を飲むときにむせており、嚥下障害が出ています。
誤嚥性肺炎を防ぐため、姿勢や食形態の調整を含む嚥下訓練は急性期から行います。
2:× 本症は呼吸筋にも麻痺が及び、呼吸不全に進むことがあります。
排痰や胸郭の可動性を保つ呼吸訓練は、この時期に必要な対応です。
3:○ 筋力低下が進行している時期に強い負荷の筋力増強訓練を行うと、過用性筋力低下を招きます。
脱髄した神経と筋に過剰な負担をかけるため、この時期には行いません。
筋力増強は、進行が止まり回復期に入ってから負荷を段階的に上げて行います。
4:× 自力で動かせない関節は、拘縮を起こしやすくなります。
愛護的な関節可動域訓練は、急性期から行う基本的な対応です。
5:× 座位保持が難しくなっているため、安楽で安全な座位をとれるようにポジショニングを行います。
座位をとることは、誤嚥予防や廃用の予防にも役立ちます。
【ポイント】
Guillain-Barré 症候群の進行期は、呼吸・嚥下の管理、拘縮予防、過用の回避が原則です。
筋力増強訓練は、症状の進行が止まってから低負荷で開始します。