19 歳の男性。
てんかん及び軽度知的障害 (IQ 60)。
特別支援学校卒業後にクリーニング店に就職した。
「接客態度が悪い」と注意されたことをきっかけに仕事に行けなくなり、引きこもりとなった。
時々家族に暴力を振るうために、家族が主治医に相談して外来作業療法が処方された。
本人、家族とも復職を希望している。
この患者に対して優先すべき対応はどれか。
正答2
解説
正解は2です。
てんかんと軽度知的障害のある19歳の男性が、接客態度を注意されたことをきっかけに引きこもった症例です。
本人も家族も復職を希望しており、つまずきの原因となった対人場面への対応力を高めることが優先されます。
【選択肢別解説】
1:× 暴力の内省を促しても、軽度知的障害がある本人には抽象的な振り返りが難しい場合があります。
暴力の背景にある挫折体験やストレスへの対処を支える方が先です。
2:○ 対人技能の訓練を行うことが優先されます。
社会生活技能訓練(SST)などで接客場面のやりとりを具体的に練習すると、復職の支えになります。
3:× 注意力を高める作業は、仕事上のミスが問題になっている場合に検討します。
本例のつまずきは対人面であり、優先度は低いです。
4:× てんかんの疾病教育も大切ですが、本例が仕事に行けなくなった原因ではありません。
現在の課題である復職への対応より優先されるものではありません。
5:× 運動能力を高めるスポーツ活動は、体力づくりやストレス発散に役立ちます。
しかし接客態度の問題という復職の課題には直接つながりません。
【ポイント】
作業療法の優先順位は、本人の希望と、つまずきの原因となった課題から決めます。
知的障害のある人への技能訓練は、具体的な場面設定と繰り返しの練習が効果的です。