62 歳の女性。
くも膜下出血。
回復期リハビリテーション病棟に入院している。
CAT(Clinical Assessment for Attention)の結果(別冊No.1)を別に示す。
結果の解釈として適切なのはどれか。
2つ選べ。
正答
解説
本問は採点除外(厚生労働省により採点除外)です。
厚生労働省は、除外の理由を「選択肢に誤りがあり、正解が得られないため」と公表しています。
どの選択肢に誤りがあったかは公表されていません。
CAT(Clinical Assessment for Attention:標準注意検査法)は、注意の働きを複数の課題で調べる検査です。
図では、Digit SpanとTapping Spanは順唱・逆唱とも5桁で、平均の範囲にあります。
Visual Cancellationの正答率は98%と94%、Auditory Detectionの正答率は95%で、保たれています。
一方、Visual Cancellationの所要時間は110秒と150秒で、平均の80.8秒と104.1秒より延長しています。
Position Stroopの所要時間は215秒で、平均の81.8秒の2倍以上です。
Memory Updatingの4スパンは35%、PASATの2秒条件は10%と低く、1秒条件は実施できていません。
CPT(Continuous Performance Test)の反応時間は、平均とほぼ同じです。
【選択肢別解説】
1:× 短期記憶障害を示す所見はありません。
記憶範囲をみるDigit SpanとTapping Spanが、平均の範囲内に保たれています。
2:× 半側空間無視を示す所見はありません。
視覚性の抹消課題の正答率が98%と94%で、見落としがほとんどありません。
3:× 持続性注意の障害とはいえません。
持続性注意をみるCPTの反応時間が、平均とほぼ同じです。
4:△ 選択性注意の障害は判断が割れます。
抹消課題と検出課題の正答率は保たれていますが、抹消課題の所要時間は延長しています。
この速度の低下を選択性注意の障害とみるかで、解釈が分かれます。
5:△ ワーキングメモリーの障害は、所見から最も支持される解釈です。
情報を保持しながら更新・計算するMemory UpdatingとPASATが、著しく低下しています。
ただし公式には、この選択肢も正解とは認められていません。
【ポイント】
CATでは、Spanは記憶範囲、抹消・検出課題は選択性注意、CPTは持続性注意に対応します。
Memory UpdatingとPASATは、ワーキングメモリーや注意の配分に対応します。
正答率だけでなく、所要時間の欄も確認することが大切です。