61 歳の男性。
BMI 27.5。
前頭葉および側頭葉に著明な萎縮を認めて入院加療中。
発語は発症前より減少しているが、エピソード記憶や手続き記憶は比較的残存している。
自分の昼食を食べ終えた後も他人の食事や配膳車の残飯を勝手に取って食べる行為があり、取り戻そうとすると激しく怒り出す。
午後の集団体操プログラムではすぐに立ち去ろうとする一方、カラオケには興味を示し、集中して数曲を歌う。
食行動に対する作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。
正答4
解説
前頭・側頭葉の著明な萎縮と脱抑制的な食行動(他人の食事を勝手に食べ、制止すると怒る)を呈する前頭側頭型認知症である。
言葉での説明や叱責は理解されにくく易怒性を高めるため、興味を示し集中できるカラオケのプログラムへ昼食後すぐに切り替える(正答4)ことで、食行動から注意をそらす環境調整が最も適切である。
減量の説明・他患者への受容依頼・嫌う体操への誘導・言葉での禁止は、いずれも本人の混乱や怒りを招き効果が乏しい。