76歳の男性。
誰もいないのに「自分の布団に知らない子どもが寝ている」と訴え、妻に連れられて受診した。
妻の話では、数年前から些細な物忘れが増え、日中ぼう然としていることも多いという。
歩行中に転倒することも増えてきているという。
作業療法室でみられるこの患者の特徴はどれか。
正答5
解説
正解は5です。
症例の病型を推定し、作業療法場面で現れる特徴を選ぶ問題です。
「知らない子どもが寝ている」という具体的な幻視、日中ぼう然とする状態、転倒の増加(パーキンソニズム)がそろっています。
これらはLewy小体型認知症(DLB)の特徴です。
【選択肢別解説】
1:× 些細なことで泣き出す感情失禁は、血管性認知症で目立つ症状です。
DLBの中核的特徴ではありません。
2:× 他人の物を勝手に持っていく脱抑制的な行動は、前頭側頭型認知症で目立つ症状です。
3:× 決まった時刻に来て同じ席に座る常同行動(時刻表的生活)は、前頭側頭型認知症の特徴です。
4:× わからない質問に言い繕って答える取り繕い反応は、Alzheimer型認知症で目立ちます。
5:○ DLBでは、注意や覚醒の程度が日や時間帯によって大きく変動します。
本症例の「日中ぼう然としていることが多い」もこの変動を示しており、作業療法室でも日によって反応が異なります。
【ポイント】
DLBの中核的特徴は、認知機能の変動、繰り返す具体的な幻視、レム睡眠行動障害、パーキンソニズムです。
認知症の病型ごとに目立つ行動(感情失禁・脱抑制・常同行動・取り繕い)を対比して覚えましょう。