正答1
解説
正解は1です。
手背の熱傷では、瘢痕の収縮により手が特有の変形を起こしやすくなります。
典型的には、MP関節の過伸展、PIP・DIP関節の屈曲、母指の内転の変形(鷲手様の変形)です。
急性期のスプリントは、この変形と逆の肢位(安全肢位)に保つことが原則です。
【選択肢別解説】
1:○ 母指は掌側外転位に保ち、第1指間(母指と示指の間)の拘縮を防ぎます。
母指が内転位で拘縮すると、つまみや握りが困難になります。
2:× 母指で重要なのは掌側外転位に保つことです。
MP関節の伸展を目的とした固定は安全肢位の要点ではありません。
3:× 第2〜5指のMP関節は伸展位ではなく、70〜90°程度の屈曲位に保ちます。
屈曲位では側副靱帯が伸びた状態となり、伸展拘縮を防げます。
4:× PIP関節は屈曲位ではなく伸展位に保ちます。
手背の熱傷では伸筋腱の中央索が傷みやすく、屈曲位ではボタン穴変形や屈曲拘縮を起こしやすくなります。
5:× DIP関節も屈曲位ではなく伸展位に保ちます。
屈曲位で固定すると屈曲拘縮が残ります。
【ポイント】
手の安全肢位は「手関節軽度背屈、MP関節屈曲、PIP・DIP関節伸展、母指掌側外転」です。
手背熱傷では、起こりやすい変形の逆の肢位で固定すると覚えます。