30歳の男性。
左上腕切断短断端。
右利き。
肘継手の屈曲および手先の開閉コントロールを行い、「釘打ちがしたい」との希望があり、上腕義手を作製することになった。
選択する義手のパーツとして適切なのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
上腕義手で肘の屈曲と手先具の開閉を能動的に操作するには、肩甲帯の動きをケーブルで伝える能動式上腕義手を用います。
短断端では断端のてこが短く、ソケットの懸垂と安定性を確保することも重要です。
釘打ちでは、義手側で釘を保持し、利き手の右手で金づちを使います。
【選択肢別解説】
1:× オープンショルダーソケットは肩峰を覆わない形状で、断端が長い場合に用います。
短断端では懸垂と回旋の安定が不足するため、肩を覆う形のソケットが適します。
2:× 上腕義手の能動操作には、一般に8字ハーネスや胸郭バンド式ハーネスが用いられます。
リュックサックハーネスは、本例で選択する標準的な上腕義手のハーネスではありません。
3:× 単式コントロールケーブルシステムは、手先具の開閉だけを操作する前腕義手で用います。
肘の屈曲と手先具の開閉を1本のケーブルで切り替えて操作するには、複式コントロールケーブルシステムが必要です。
4:○ 能動肘ブロック継手は、ケーブルで肘を屈曲させ、任意の角度でロックできる肘継手です。
ロックして肘を固定すると手先具の開閉を操作でき、作業中の肘の安定も得られます。
5:× 能動ハンドは外観に優れますが、把持力が弱く、指先で小さな物をつまむ操作には向きません。
釘のような小さな物を確実に保持する作業には、能動フックなどの作業向きの手先具が適します。
【ポイント】
前腕義手は単式コントロールケーブル、上腕義手は複式コントロールケーブルと能動肘継手の組合せが基本です。
作業用途では外観よりも把持の確実さを重視して手先具を選びます。