正答1
解説
正解は1です。
転移とは、患者が過去の重要な人物(親など)に向けていた感情を、治療者に向けることです。
逆転移とは、治療者が患者に対して抱く感情的な反応のことです。
いずれも精神分析で生まれた概念で、治療の中で理解し活用するものとされます。
【選択肢別解説】
1:○ 患者が治療者に向ける転移の感情は、治療者の側にも感情的な反応を引き起こします。
このように、転移は逆転移を誘発します。
2:× 陰性転移(敵意や不信など否定的な感情)も、治療の中で取り上げて解釈することが重要です。
解釈を避けると、治療関係が行き詰まる原因になります。
3:× 逆転移は、気づかずに行動に移すと治療を妨げます。
しかし、自覚して吟味すれば患者を理解する手がかりにもなるため、阻害因子と決めつけることはできません。
4:× 逆転移は、治療者が意識しないうちに生じる無意識的な反応です。
そのため、スーパービジョンなどで自覚することが大切になります。
5:× 心理治療の目標は、陽性転移を出現させることではありません。
転移を扱いながら、患者が自分の感情や対人関係のパターンを理解し、変化することが目標です。
【ポイント】
転移は「患者から治療者へ」、逆転移は「治療者から患者へ」の感情の向け方です。
作業療法でも、患者への自分の感情に気づき、治療に生かす姿勢が求められます。