72歳の男性。
肺癌の末期。
意識障害はなく見当識良好で在宅生活を行っている。
骨転移があり左肩と背部の疼痛を訴え、痛みのため歩行困難と食欲低下がある。
まず行うべき対応はどれか。
正答2
解説
正解は2です。
肺癌末期で骨転移があり、左肩と背部の痛みのために歩行も食事もできなくなっている在宅患者です。
がんのリハビリテーション、特に終末期では、まず苦痛を取り除くことが最優先になります。
【選択肢別解説】
1:× 意識障害はなく、嚥下障害を示す記載もありません。
食欲低下の原因は痛みと考えられ、嚥下訓練を行う理由がありません。
2:○ 歩行困難も食欲低下も、骨転移による疼痛が原因と考えられます。
薬物療法などで痛みを管理すれば、動作や食事の改善も期待できます。
そのため、まず疼痛管理を行うべきです。
3:× 骨転移がある部位の関節を動かすと、痛みの増強や病的骨折の危険があります。
痛みが管理されないままROM(関節可動域)訓練を行うべきではありません。
4:× 食欲低下は痛みによるものであり、経口摂取の能力が失われたわけではありません。
まず痛みを取ることが先で、経管栄養を始める段階ではありません。
5:× 骨転移があり痛みが強い状態での筋力強化訓練は、骨折の危険を高めます。
終末期では機能向上より苦痛の緩和と生活の質の維持が優先されます。
【ポイント】
がん終末期のリハビリテーションは緩和的リハビリテーションと呼ばれ、苦痛の軽減と生活の質の維持が目的です。
骨転移がある場合は、病的骨折を防ぐため患部への負荷を避けることが原則です。