正答2
解説
正解は2です。
図Aの過呼吸前の脳波では、後頭部(O1、O2)に低〜中振幅のα波がみられ、目立つ徐波はありません。
図Bの過呼吸開始2分後では、前頭部(Fp1、Fp2、F3、F4)を中心に高振幅の徐波が増えています。
徐波は記録の後半ほど大きく連続的になっており、突発的な棘波は含まれていません。
過呼吸で低二酸化炭素血症となり、脳血管が収縮して徐波が増える反応をbuild upといいます。
【選択肢別解説】
1:× 三相波は肝性脳症などの代謝性脳症でみられる、陰性・陽性・陰性の三相からなる波です。
過呼吸で徐々に増える図Bの徐波とは異なります。
2:○ build upは過呼吸に伴って徐波の振幅と量が次第に増す反応です。
小児や若年者では生理的にみられ、図Bの所見と一致します。
3:× 3 Hz棘徐波複合は欠神発作でみられる、棘波と徐波が規則的に反復する波形です。
過呼吸で誘発されやすいですが、図Bには棘波がありません。
4:× ヒプスアリスミアはウエスト症候群でみられる、高振幅徐波と多焦点性棘波が無秩序に混在する波形です。
過呼吸前から持続する所見で、図Aは正常です。
5:× 周期性同期性放電〈PSD〉は、鋭波が約1秒間隔で周期的に出現する所見です。
クロイツフェルト・ヤコブ病などでみられ、図とは一致しません。
【ポイント】
build upは過呼吸終了後30秒〜1分以内に消えるのが正常です。
消失が遅れる場合や左右差がある場合は、もやもや病などの異常を疑います。