正答3
解説
正解は3です。
図の組織には、丸い毛細血管の糸玉のような構造が複数見られ、その周りを細い袋(ボウマン嚢)が取り囲んでいます。
これは糸球体の特徴で、毛細血管の基底膜やメサンギウム基質がPAS反応で赤紫色に染まっています。
周囲には、PAS陽性の刷子縁をもつ近位尿細管などの管腔が密に並んでおり、腎臓の皮質と判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 肝臓は肝細胞が索状に並び、その間に類洞が走る構造です。
糸球体のような構造はありません。
2:× 食道は内腔を重層扁平上皮が覆い、その下に粘膜下層や筋層が続く構造です。
図のような管腔の集まりや糸球体は見られません。
3:○ 腎臓の皮質には糸球体と尿細管が密に存在します。
PAS反応で糸球体の基底膜と尿細管の刷子縁・基底膜が染まった図の所見と一致します。
4:× 大脳は神経細胞とグリア細胞が神経網の中に散在する組織です。
管腔構造や糸球体は見られません。
5:× 脾臓は白脾髄(リンパ組織)と赤脾髄(脾洞と脾索)からなります。
糸球体や尿細管のような上皮性の管腔は見られません。
【ポイント】
PAS反応は糖蛋白や多糖類を赤紫色に染め、腎生検では糸球体基底膜やメサンギウムの評価に欠かせません。
腎生検ではHE染色のほか、PAS染色、PAM染色、Masson trichrome染色を組み合わせて観察します。