正答5
解説
正解は5です。
血清コリンエステラーゼ〈ChE〉は肝臓で合成される酵素で、肝の合成能や中毒の指標になります。
ChEを直接阻害する中毒物質がどれかを問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 一酸化炭素はヘモグロビンと強く結合し、一酸化炭素ヘモグロビンをつくります。
酸素運搬が障害される中毒で、ChEを阻害しません。
2:× 水銀中毒は腎障害や神経障害を起こします。
ChE活性の低下は特徴的な所見ではありません。
3:× 青酸(シアン)はシトクロムcオキシダーゼを阻害し、細胞の酸素利用を妨げます。
ChEを阻害する毒物ではありません。
4:× 鉛はδ-アミノレブリン酸脱水酵素などを阻害し、ヘム合成を障害します。
尿中δ-アミノレブリン酸の増加や好塩基性斑点がみられますが、ChEは低下しません。
5:○ 有機リンはコリンエステラーゼに結合し、活性を阻害します。
アセチルコリンが分解されずに蓄積し、縮瞳・流涎・徐脈などが起こります。
血清ChE活性の低下は診断と重症度の指標になります。
【ポイント】
ChE低下は有機リン中毒と、肝の合成能低下(肝硬変など)で起こります。
ネフローゼ症候群や脂肪肝では逆に上昇することも合わせて覚えましょう。