不規則抗体同定検査の結果を以下に示す。
D C c E e Jka Jkb Fya Fyb M N Sal IAT
1 + + + + + + 0 + 0 0 + 0 +
2 + 0 + + 0 0 + + + + + + +
3 + 0 + 0 + 0 + 0 + + 0 + 0
4 0 + 0 0 + + + 0 + 0 + 0 0
5 0 0 + 0 + + 0 + 0 0 + 0 0
6 0 0 + + + 0 + + + 0 + 0 +
自己 0 0
Sal:生理食塩液法 IAT:間接抗グロブリン試験
可能性の高い抗体はどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答3・5
解説
正解は3と5です。
不規則抗体の同定では、反応した赤血球(陽性セル)に共通してあり、反応しなかった赤血球(陰性セル)にない抗原を探します。
また、陰性セルにある抗原に対する抗体は否定(消去)していきます。
【パネルの読み取り】
間接抗グロブリン試験(IAT)で陽性はセル1・2・6、陰性はセル3・4・5です。
セル1・2・6はすべてE抗原が陽性で、セル3・4・5はすべてE抗原が陰性です。
生理食塩液法(Sal)で陽性はセル2・3で、どちらもM抗原が陽性です。
M抗原が陰性のセル1・4・5・6は生理食塩液法ですべて陰性です。
自己対照は陰性なので、自己抗体ではなく同種抗体と考えます。
【選択肢別解説】
1:× c抗原が陽性のセル3とセル5がIATで陰性です。
抗cがあればこれらも反応するはずなので、抗cは否定できます。
2:× C抗原が陽性のセル4がIATでも生理食塩液法でも陰性です。
抗Cは否定できます。
3:○ IATの反応はE抗原の有無と完全に一致します。
37℃で反応するIgG型の抗Eが考えられます。
4:× Fyb抗原が陽性のセル3とセル4がIATで陰性です。
抗Fybは否定できます。
5:○ 生理食塩液法の反応はM抗原の有無と完全に一致します。
生理食塩液法で反応する抗Mが考えられます。
【ポイント】
抗Mは主にIgM型の自然抗体で、生理食塩液法で反応しやすく、臨床的意義は低いことが多いです。
抗Eは輸血や妊娠で産生されるIgG型抗体で、遅発性溶血性輸血反応の原因になります。