正答3
解説
正解は3です。
H-E染色標本の不良の原因を、パラフィンブロックの状態から推定する問題です。
別冊Aの標本では、組織の中央部が大きく欠けて、染まっていない白い領域になっています。
別冊Bのブロックでは、黒っぽい組織の表面の中央部に灰白色の部分があります。
この部分はまだ組織が削り出されておらず、表面がパラフィンに覆われたままの状態です。
【選択肢別解説】
1:× ホルマリン固定不足では、組織の深部が固定されず、核の染まりが悪くなるなどの変化が出ます。
組織の一部が形ごと抜け落ちる所見にはなりません。
2:× パラフィン浸透不足では、組織が柔らかく薄切しにくくなり、切片が崩れたり穴が開いたりします。
しかしブロックの表面がパラフィンで覆われたままにはなりません。
3:○ 面出しとは、薄切の前にブロックを削って組織の切断面全体を出す操作です。
これが不十分だと、組織の一部しか切片に含まれず、別冊Aのように中央が欠けた標本になります。
4:× 伸展不足では、切片にしわや折れ込みが生じます。
組織が欠けて白く抜けることはありません。
5:× 染色時に切片が剝がれると、剝がれた部分の輪郭は不規則になります。
別冊Bのブロックの所見と形が一致することはありません。
【ポイント】
標本に組織の欠けがあるときは、まずブロックの切断面を確認します。
欠けた部分の形がブロック表面の未切削部分と一致すれば、面出し不足と判断できます。