正答1
解説
正解は1です。
糞便中の虫卵を、大きさ・形・卵殻の特徴から同定する問題です。
別冊の虫卵は、スケール(50 μm)と比べて長径約60 μmの楕円形です。
褐色で厚い卵殻をもち、内部は分割していない1個の卵細胞で満たされています。
有機農業で下肥や堆肥を使った野菜に触れる機会があるという背景も、経口感染する回虫に合います。
【選択肢別解説】
1:○ 回虫受精卵は長径50〜70 μmの楕円形です。
胆汁色素で褐色に染まった厚い卵殻をもち、内部は未分割の卵細胞であり、図の所見と一致します。
2:× 鉤虫卵は長径約60 μmですが、卵殻は薄く無色です。
内部は4〜8個に分割した卵細胞がみられ、図とは異なります。
3:× 条虫(テニア属)卵は直径30〜40 μmの球形です。
放射状の線条をもつ厚い幼虫被殻の中に、六鉤幼虫が入っています。
4:× 鞭虫卵は長径約50 μmの樽形(レモン形)です。
両端に栓のような透明な突起があるのが特徴で、図の虫卵にはみられません。
5:× 横川吸虫卵は長径約30 μmの小型の卵です。
一端に小蓋をもち、図の虫卵より明らかに小さいです。
【ポイント】
回虫卵は「大型・褐色・厚い殻・未分割」、鉤虫卵は「薄い殻・分割卵」と対比して覚えましょう。
回虫は野菜などに付いた虫卵を口から摂取して感染します。