正答1
解説
正解は1です。
脳波では、左の前頭部の誘導(Fp1・F3・F7など)に、背景活動から突出する尖った波が散発しています。
波の持続は短く、鋭く立ち上がって素早く戻る形です。
このような持続70ミリ秒未満の尖った突発波を棘波と呼び、てんかん性の異常波です。
高齢者の「ぼーっとしている」という症状は、てんかん発作の一つの現れ方であることがあります。
【選択肢別解説】
1:○ 背景から突出する持続の短い尖った波が、限られた部位に散発しています。
これは棘波の所見です。
2:× 三相波は、陰・陽・陰の3つの相からなる鈍い波が前頭部優位に繰り返し出る所見です。
肝性脳症などでみられ、本図にはありません。
3:× 多棘徐波複合は、複数の棘波に徐波が続く波形が全般性に出る所見です。
ミオクロニーてんかんなどでみられ、本図にはありません。
4:× 14 Hz陽性棘波は、思春期前後の睡眠中に後側頭部にみられる陽性の波です。
病的意義の乏しい波形で、本図の所見ではありません。
5:× 周期性同期性放電は、鋭い波が約1秒ごとに全般性に繰り返す所見です。
Creutzfeldt-Jakob病などでみられ、本図にはありません。
【ポイント】
棘波は持続20〜70ミリ秒、鋭波は70〜200ミリ秒と、持続時間で区別します。
高齢発症のてんかんは、けいれんを伴わず意識が曇るだけの発作が多い点も重要です。