正答2
解説
正解は2です。
末梢血のWright-Giemsa染色像とエステラーゼ二重染色像から、白血病の病型を判断する問題です。
図Aでは、大型の細胞が多数みられます。
核はくびれた腎臓形や折れ曲がった形で、クロマチンは繊細です。
細胞質は豊富で灰青色をしており、一部に小さな空胞がみられます。
これらは単芽球や前単球など単球系の幼若な細胞の特徴です。
図Bのエステラーゼ二重染色では、多くの細胞の細胞質がびまん性に赤褐色に強く染まっています。
これは非特異的エステラーゼ(α-ナフチルブチレートエステラーゼなど)の陽性像で、単球系細胞の性質を示します。
【選択肢別解説】
1:× 急性赤白血病では、赤芽球系の細胞が増え、PAS染色で陽性になることが特徴です。
図Aの細胞は赤芽球の形態ではありません。
2:○ 急性単球性白血病では、豊富な細胞質とくびれた核をもつ単球系の芽球が増えます。
非特異的エステラーゼが強陽性になり、図A・Bの所見と一致します。
3:× 急性巨核芽球性白血病では、細胞質の辺縁に突起(ブレブ)をもつ巨核芽球が増えます。
診断にはCD41やCD61などを用い、非特異的エステラーゼのびまん性陽性は特徴ではありません。
4:× 急性前骨髄球性白血病では、粗大なアズール顆粒やAuer小体の束(ファゴット細胞)をもつ前骨髄球が増えます。
顆粒球系なので、特異的エステラーゼ(クロロアセテートエステラーゼ)が陽性になります。
5:× 急性リンパ芽球性白血病の芽球は、細胞質が乏しくN/C比が高い細胞です。
ペルオキシダーゼ反応やエステラーゼ染色は陰性で、図とは一致しません。
【ポイント】
エステラーゼ二重染色では、特異的エステラーゼ陽性なら顆粒球系、非特異的エステラーゼ陽性なら単球系と判断します。
単球系の非特異的エステラーゼは、フッ化ナトリウム(NaF)で阻害されることも合わせて覚えましょう。