左心不全症例の肺の特殊染色標本(別冊No. 6)を別に示す。
染色法はどれか。
正答2
解説
正解は2です。
別冊No.6は、左心不全症例の肺組織の特殊染色標本です。
背景の肺胞壁や細胞核は淡い赤色に染まっています。
肺胞腔内には丸い細胞が散在し、その細胞質が濃い青色の顆粒で満たされています。
これはヘモジデリンを取り込んだマクロファージ(心不全細胞)が、鉄染色で青く染まった像です。
【選択肢別解説】
1:× Alcian blue染色は酸性粘液多糖類を青く染める染色です。
杯細胞の粘液などを染めるもので、肺胞内のマクロファージの顆粒を染める目的では使いません。
2:○ Berlin blue染色です。
組織中の3価の鉄イオンがフェロシアン化カリウムと反応し、青いベルリン青(プルシアンブルー)ができます。
左心不全で肺がうっ血すると、肺胞に漏れた赤血球をマクロファージが食べてヘモジデリンをためます。
核染色にはケルンエヒトロートを使うため、背景が赤く見えます。
3:× methylene blue染色は、細菌や血液細胞などを青く染める単純な染色です。
鉄を特異的に検出する染色ではありません。
4:× Nile blue染色は脂質を染める染色です。
中性脂肪は赤、脂肪酸などは青に染まり、鉄の検出には使いません。
5:× toluidine blue染色は、肥満細胞の顆粒や軟骨基質を赤紫色に染める(異染性)染色です。
鉄の検出には使いません。
【ポイント】
心不全細胞は、ヘモジデリンを貪食した肺胞マクロファージです。
Berlin blue染色で鉄が青く、背景がケルンエヒトロートで赤く染まる組み合わせを覚えましょう。