正答5
解説
正解は5です。
蛋白漏出性胃腸症は、血漿蛋白が消化管の内腔へ漏れ出し、低蛋白血症を来す病態です。
漏れ出た蛋白を糞便中で捉えられる指標が診断に使われます。
【選択肢別解説】
1:× 糞便pHは糖質の吸収不良などの評価に使われます。
腸内で未吸収の糖が発酵すると酸性に傾きますが、蛋白漏出は評価できません。
2:× 糞便ヘモグロビンは消化管出血、特に大腸がんのスクリーニングに使われます。
蛋白漏出の指標ではありません。
3:× カルプロテクチンは好中球に含まれる蛋白で、腸管の炎症の指標です。
炎症性腸疾患の活動性評価に使われます。
4:× 糞便トランスフェリンは消化管出血の検出に使われます。
ヘモグロビンより分解されにくく、出血の補助指標とされます。
5:○ α1-アンチトリプシンは糞便検査で蛋白漏出を評価できます。
プロテアーゼ阻害作用をもつため、腸内の消化酵素で分解されにくい蛋白です。
漏れ出ると糞便中にそのまま回収され、α1-アンチトリプシンクリアランスとして測定されます。
【ポイント】
蛋白漏出の証明には糞便α1-アンチトリプシンクリアランスや、アルブミンシンチグラフィが用いられます。
カルプロテクチンは炎症、ヘモグロビンは出血と、糞便マーカーの目的を区別して覚えましょう。