次の文を読み84、85の問いに答えよ。
カラム法による血液型検査の結果(別冊No. 12)を別に示す。
このような判定結果となった原因として考えられるのはどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答1・4
解説
正解は1と4です。
本例はオモテ検査がO型(A・B抗原が検出されない)、ウラ検査がB型(抗Aがあり抗Bがない)という不一致です。
本来B型の人の赤血球でB抗原が検出されない場合や、赤血球と血漿の由来が異なる場合に、このような結果になります。
【選択肢別解説】
1:○ 亜型は原因として考えられます。
B亜型(Bmなど)では赤血球のB抗原が非常に少なく、抗B試薬で凝集しないためオモテ検査がO型に見えます。
血漿には抗Aだけがあり抗Bはないため、ウラ検査はB型になります。
2:× 連銭形成は、高蛋白血症の血漿で赤血球が重なり合い、凝集のように見える現象です。
ウラ検査でA₁赤血球とB赤血球の両方に偽陽性が出やすく、本例のように抗Bだけがない結果は説明できません。
3:× 免疫不全患者では抗A・抗Bの産生が低下し、ウラ検査で期待される凝集が弱まったり消えたりします。
抗Aは十分にあって抗Bだけがないという本例の偏りは説明しにくいです。
4:○ 過去の骨髄移植は原因として考えられます。
例えばB型の患者がO型のドナーから移植を受けると、新しく産生される赤血球はO型になり、オモテ検査はO型になります。
一方、ドナー由来のリンパ球は患者のB抗原に寛容となるため抗Bは産生されず、抗Aだけが検出されます。
5:× 不規則抗体保有患者では、ウラ検査の赤血球と予期しない反応が加わることはあります。
しかし本来O型であれば血漿にあるはずの抗Bが消えることは説明できません。
【ポイント】
オモテ・ウラ不一致の原因は、抗原が弱い(亜型、白血病)、抗体が弱い(新生児、高齢者、低γグロブリン血症)、余分な反応がある(連銭形成、不規則抗体)、由来が混在する(移植、異型輸血)に分けて考えましょう。