正答5
解説
正解は5です。
心電図のアーチファクトは、波形の特徴から原因を推定し、対処法を選びます。
主なものに交流障害、筋電図の混入、呼吸などによる基線の動揺があります。
図では、Ⅱ、Ⅲ、aVFなどの誘導で、基線全体に細かく規則正しい振動が連続して重なっています。
振幅と間隔がそろった鋸歯状の波であり、筋電図のような不規則な揺れではありません。
これは商用電源(50 Hzまたは60 Hz)が混入した交流障害(ハム)の所見です。
【選択肢別解説】
1:× 枕の高さを調整するのは、首や肩の筋緊張による筋電図の混入を減らすための対処です。
交流障害の原因である電源からの誘導は取り除けません。
2:× 息止めは、呼吸に伴って基線がゆっくり上下する基線の動揺への対処です。
図の細かい規則的な振動には効果がありません。
3:× 汗を拭き取るのは、電極と皮膚の接触不良による基線の動揺や雑音を減らす対処です。
図のような規則的な交流障害の主な原因は、周囲の電気機器からの誘導です。
4:× リラックスを促すのは、緊張やふるえによる筋電図の混入への対処です。
筋電図は不規則で細かい波になり、図の規則正しい振動とは性状が異なります。
5:○ 交流障害は、近くの電気機器や電源コードからの電磁誘導で起こります。
不要な電気機器のプラグを抜いて離すことで、アーチファクトを除去できます。
心電計の接地(アース)を確実にすることも有効です。
【ポイント】
「規則正しい細かい波=交流障害」「不規則な細かい波=筋電図」「ゆっくりした基線の揺れ=呼吸や電極不良」と波形で見分けます。