6 歳の女児。
公園で転倒し、骨折の診断で同日緊急手術を受けた。
術後のエックス線写真(別冊No. 4)を別に示す。
術後の患側上肢の理学療法で正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
エックス線写真では、左上腕骨遠位の顆上部に骨折があります。
一方から平行な2本、反対側から1本の鋼線(Kirschner鋼線)が骨折部で交差するように刺入され、固定されています。
小児の上腕骨顆上骨折の経皮的ピンニング術後です。
【選択肢別解説】
1:× 術後1週は骨癒合がまだ得られていない時期です。
患側上肢の筋力増強運動は、骨癒合を確認してから行います。
2:× 小児の肘関節を他動で強く動かすと、骨化性筋炎を起こすおそれがあります。
肘関節の運動は他動より自動運動を優先します。
3:× 肩関節は骨折部から離れており、術後早期から動かすことができます。
2週まで待って開始する必要はありません。
4:○ 肘関節は外固定で保護し、仮骨形成を確認してから可動域練習を始めます。
骨折部の安定性を確保してから動かすことで、転位や骨化性筋炎を防ぎます。
5:× 術後の急激な痛みは、前腕のコンパートメント症候群の徴候である可能性があります。
運動は行わず、すぐに医師へ報告します。
【ポイント】
上腕骨顆上骨折では、Volkmann拘縮につながるコンパートメント症候群に最も注意します。
痛み・蒼白・脈拍消失・知覚異常・麻痺の「5つのP」を確認しましょう。