80 歳の男性。
胸部 CT(別冊No. 2)を別に示す。
この患者で低下が予想されるのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
胸部CTでは両肺野が全体に黒く(低吸収)、血管影が細く少なくなっています。
肺胞壁の破壊を示す気腫性変化で、高齢男性の慢性閉塞性肺疾患(COPD)を考えます。
【選択肢別解説】
1:○ 肺気腫では肺の弾性収縮力が落ち、呼気時に末梢気道がつぶれます。
そのため1秒量が減り、1秒率は70%未満に低下します。
2:× 呼気時に空気が出し切れず、肺内に残る空気が増えます。
そのため残気量は低下ではなく増加します。
3:× 気道の狭窄や呼気時の虚脱により、気道抵抗は低下ではなく上昇します。
4:× 肺が過膨張するため、全肺気量は低下ではなく増加します。
5:× 肺胞壁の破壊で弾性線維が失われ、肺は伸びやすくなります。
そのため肺コンプライアンスは低下ではなく増加します。
【ポイント】
COPDは閉塞性換気障害で、1秒率は低下し、残気量・全肺気量・コンプライアンスは増加します。
拘束性換気障害(肺線維症など)ではコンプライアンスが低下するのと対比して覚えましょう。