60 歳の女性。
図のような状態で右中指の使いづらさを訴え受診した。
自動関節可動域角度は、DIP 屈曲 45°、伸展 30°、PIP 屈曲 90°、伸展-45°、MP 屈曲 80°、伸展 0 °であった。
この指の変形はどれか。
正答3
解説
正解は3です。
図では、右中指のPIP(近位指節間)関節が屈曲し、DIP(遠位指節間)関節が伸展しています。
可動域では、PIP関節の伸展が-45°で伸びきらず、DIP関節は30°の過伸展がみられます。
MP(中手指節)関節は伸展0°で、過伸展はありません。
PIP屈曲・DIP過伸展の組み合わせは、ボタン穴変形の特徴です。
【選択肢別解説】
1:× Z変形は母指にみられる変形で、MP関節屈曲とIP関節過伸展がジグザグに並びます。
中指の変形ではありません。
2:× 鉤爪変形はMP関節が過伸展し、PIP・DIP関節がともに屈曲する変形です。
尺骨神経麻痺などで生じ、本例のDIP過伸展とは合いません。
3:○ ボタン穴変形は、伸筋腱の中央索が損傷し、側索が掌側へずれることで生じます。
その結果、PIP関節屈曲とDIP関節過伸展となり、本例の所見と一致します。
4:× Krukenberg変形は、前腕切断後に橈骨と尺骨を分けてつまみ動作をさせる手術による形態です。
指の変形ではありません。
5:× スワンネック変形はPIP関節が過伸展し、DIP関節が屈曲する変形です。
本例はPIP関節が屈曲しているので逆です。
【ポイント】
ボタン穴変形は「PIP屈曲・DIP過伸展」、スワンネック変形は「PIP過伸展・DIP屈曲」と対比して覚えます。
どちらも関節リウマチで多くみられます。